(前編からの続き)
前編の模様はコチラ▶今語られる日記休載の真相

―しのけんさんはスロプロとして11年、誌上プロとして10年目に突入する訳ですが、パチスロと対峙する上で、気持ちの変化などは感じますか？

し「う〜ん、あえて言うとすれば、年々立ち回りがシビアになってきたかな」

―へぇ、どういった点でそう感じるんです？

し「台に座るまでの条件付けとか」

―条件付けですか？

し「う～ん、例えば変更の跡がある台が3台あったとして。昔だったらその3台を片っ端から打って高設定台を探り当ててたけど、今はそれらの台の前日履歴が見られなかったら様子見とし保留したり」

―これだけ長い期間パチスロで生活していて、さらには誌上プロとしての収入もあると、そこら辺の立ち回りってヌルくなりがちな気がするんですが。

し「それが自分の場合逆なんだよね。ただし、これはマイナスとも感じているところ。『あれは高設定の可能性が高いだろう…』と思っていても、いまひとつ理由付けが足りなくて踏み出せずにいたら、結果やはり出ちゃってた…なんてことも多々あるからね(笑)」

―なるほど。その他にはなにかありますか？

し「う〜ん、あとはそんなに変わらないよ。ホールや台の仕様が時代と共に変わって、それに順応していったってくらい」

―失礼な質問かもしれませんが、しのけんさんほど長時間パチスロと接していると、飽きとか感じないものなんですか？

し「どうだろな、う~ん...。飽きるとかって、趣味とかの次元で感じることだと思うんだよね。言い過ぎかもしれないけど、人生と直結しちゃってる今となっては、そういう考えすら浮かばないと言うか…」

―パチスロプロとして生活している期間に、台の仕様は大きく変化していったと思うのですが、思い出深い時期ってありますか？

し「みんな思い出深いよ。CT機や大量獲得ATやストックが登場してきた時は、そりゃ衝撃だったからね。あっ、パチスロ業界の変化が大きいってのも飽きずにいられている理由かも」

―時代分けするとしたら、どの時期が好きだったとかあります？

し「う～、それも難しいな。なんて言うか、自分の場合その種の特性を軸に高設定つかんだり、新台模索したり…果てはホールで起こるいろんなことを含めて、パチスロを楽しんでいるんだよね…う〜ん(考え込む)」

―？　どうかしました？

し「だからさ、どんな機種が好きだったとか…ない訳じゃないけど、それは全体で見ると小さな部分でしかない訳で」

―なんか話を聞いていると、パチスロを取り巻く全てを受け入れて、楽しんでいるって感じですね。

し「あっ、まさにそんな感じ!」

―うーむ。経験が長いからこそ持てる、決して甘えではない余裕が感じられます。

し「どうだろなぁ。ただ、5号機時代になるにあたって「これから厳しくなりそうじゃない？」なんて聞かれるけど、自分としては、いろいろあった方がやりがいが生まれる訳で…どんとこい！　と思えるんだよね(笑)」

―では日記再開について、その真意などを伺いたいのですが…。

し「う～ん、それほどたいそうな理由はないんだけどね」

―とは言われながらも、休載の理由を覆した訳ですからね。

し「...そっか。前に言った『イベントメインのホール状況に変わった』って休載理由にあったでしょ？」

―ええ。

し「でも実際のところ、イベント狙いで打っても、前日のデータとかが参考になるなぁ…とは感じてきてたんだよね」

―と、言いますと?

し「極端な例を出せば、あるホールの設定6投入イベントで、6が投入されるとしたら前日1番のヘコみ台…とか」

―ああ、ありがちですね。

し「あとさ、自分は勝つためのアドバイスをいろんなところでしてるでしょ」

―そうですね。

し「そういうことをしている以上、勝っている自分を見せることは必要だよなぁ…と感じてきて」

―ほう。

し「休載直後は日記を読んでくれていた人も多いから、自分が何者かわかってくれているだろうけど、新しい読者さんからすればそうもいかないだろうからさ」

―なるほど。日記を掲載すれば、理屈だけでなく、その裏付けをしている証明になりますからね。

し「まぁ、ドラゴン独立創刊3周年だからって、そそのかされて1回だけ復活するつもりが...ってのが本当なんだけどね(笑)」

―わはは。そうだったんですか？

し「でも、やる以上は中途半端な立ち回りはできないしね」

―日記を再開したことで、さらに立ち回りがシビアになるのでは？

し「うん。必死にパチスロにしがみついて生活している男の日常を楽しみつつも参考になるような日記作りを常に心がけるよ」

―私も一読者として、今後の活躍に期待していますよ。今日は貴重なお話をありがとうございました。

(後編に続く)