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チワッスあしのです。

ホールで出会った奇抜な隣人を紹介するこちらのコラム、今回はペンネーム「みみぞう」さんのお便りを紹介します。

どうも！　みみぞうさん！

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ネギがはみだした買い物袋を下げた年配女性が隣に座り、こちらに椅子をクルンと向けて「その台さっき私が座っていたの。用事があって仕方なくやめたのよ。

だから後ろにある2箱置いてどいてくれない？」と1時間近くずーっと同じ事を言われ続けたけど透明人間がごとくずっと無視した。
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「透明人間がごとくずっと無視した」という対処方法の素晴らしさは勿論のこと、俺がこのみみぞうさんのお便りでグッときたのは「ネギがはみ出した買い物袋」という一文でした。

これ確かに昔は結構いた気がします。最近はあんまり見ないけど、これ深く考えると「大衆娯楽」であったパチンコが、徐々にそうではなくなってきたという事実を端的に表してる気がします。

要は昔は「買い物のついでにちょっと遊んでいこうかしら」みたいな主婦の方がたくさんいたのに対し、最近はそういう片手間で遊べるような娯楽じゃなくなっちゃったんですね。

しかるに、ネギがはみ出した買い物袋をホールで見るケースも減っちゃたわけで、これは身近な遊びとしての「パチンコ」の明らかな衰退を端的に表してると思います。

ちなみに筆者が最後にホールでネギを見たのはいつだったか。

流石にちょっと覚えてないのですけど、前に足立のパチ屋で荷物をロッカーに預けるためにカギが掛かってない扉をカパっとあけると、ネギがスルッと落ちてきて顔面に直撃したことがあります。

締めとけよカギ！　と思って腹を立てつつも床に落ちたネギをまたロッカーに戻してやったんですが、そういうのも一度遭遇しとけばこうやって一生ネタにできるわけで、今となってはむしろありがとうネギであります。

で、それが多分10年以上前。俺が足立で打ってたのが2009年くらいから2015年くらいまでの間なので、最大で15年前か。

いっても当時はすでに大衆娯楽としてのパチは死んでおり、出玉なし大当たりという哲学みたいなギミックが横行しておりました。

スロのほうも当時はARTの高射幸化が顕著になりはじめる頃で、もう5号機黄金期に片足をぶち込んでる辺りですな。

なのでもう「ネギがはみ出た買い物袋」（以下、ハミネギ）はすでに絶滅危惧であったと思われます。

もちろんハミネギとの遭遇率は時代だけではなく立地にも大きな影響を受けると思われます。

住宅街に近い商店街や市場あたりのパチ屋だと発生率は上がったりするかも。

したがってこれを読む人の間にも温度差はあると考えられ、もしかしたら「いまでも全然ハミネギいっぱいいるし」あるいは「ハミネギしながら今まさに打ってるし」と鼻で笑う方もおられるかもしれません。

が、まあそっちは少数派なんじゃないかなぁ、と俺は思います。

んで、このハミネギしながらパチンコ打つ淑女がいる光景というのは、俺はすげー良いと思うんですね。

牧歌的ですらある。

古来パチ屋というのはオシャレしていくような場所じゃなかったんですね。

いまでもそうなんですけど、流石に寝巻きとスリッパでいくような感じの場所じゃなくなってます。

昔からいねーよと思う方もいるかもしれませんが、いやいや、いました昔。

100台もないような、住宅街のちっちゃいホールとかはマジでパーマのグルグルしたやつを髪に巻いたおばちゃんとかがハンドル握ってたり、乳首が浮いたオヤジシャツ一枚のおっさんが赤ら顔で打ってたり、それを尻目にパンチのオヤジがタバコ吸いながらカギをグルグル回しつつ接客したりしてましたからね。

やや誇張した言い方をするなら、パチ屋というのはカテゴリ的には居間の延長であって、飯食ったあとに野球中継を見るのとあんまり変わらないくらいのメンタルでだらっと遊べたものだったんですね。

だからこそ「娯楽の王様」として大人気だったのであって、ホールの数も今よりずっとずっと多かったわけです。

そりゃハミネギくらいは普通にいて当たり前。

むしろハミネギを見かけないいまのパチ屋というのは生活から切り離された異空間になっており、そういう「ありよう」の変化というのが、パチ業界衰退の原因のひとつじゃないかなと思ってます。

なのでパチ屋さんもね、サービスすりゃいいんですよ。ハミネギしてる人限定のシマとか作ったり。結構ガチでそういう心理的なハードルを下げるのって効果があると思うんですよね。

買い物ついでに1時間！　みたいなキャッチでさ。ダイナムさんなんかそういうサービスも相性が良さそうですしどうですかね。ちょうど緑と白だしロゴ。ちょうどいいじゃないですか。

以上！　また来週！

隣に座ったヘンな客…アナタの体験談を教えてください！

ライター・あしの氏が当コラムにて紹介させて頂く…かもしれません。

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