【第57回】ステルスハマリと確率10倍法
※『パチンコ正攻法』過去の連載まとめはコチラから。
一度に大きなハマリを食らったわけではないけど、中小のハマリが続き、気がつけば大負け…なんて経験は誰でもあるだろう。
場合によっては、途中で早い当りをまじえながらも結局大きく沈むこともよくある。
たとえば最初500回転で大当りして、その後500回転まわして当たらなければ、大当り出現率は結局1/1000になってしまう。
記録上は500回転しかハマっていないのに実際には1/1000になってしまうのだ。
※ここで言うハマリ回転数はすべて通常時のみ。電サポ時はカウントしない。
前回、1000回転ハマリ確率の計算方法などを解説したが、実際にはそのような一気のストレートハマリではない、いわばステルスハマリというのがある。
そして実戦においてはストレートの大きなハマリよりもステルスハマリのほうがよく見られるものだ。
このようなボディーブローのようなハマリの出現率を計算する方法はないのか?
今回その方法の一つとして私は「確率10倍法」なるものを提唱したい。
大当り確率分母の10倍まわしたとき(1/320の台なら3200回転)、初当りを何回引けるかを計算したものだ。
では早速その数値を見ていただこう(大当り確率1/320の場合)。
確率分母の10倍まわしているので、平均初当り回数は当然10回になる。
上の表を見ると実際に10回当たっていることが最も多く(12.53%)、10回から離れるにつれ割合が少なくなっていく形になっている。
たとえば8回の場合、出現率は11.27%となっている。3200回転まわした場合、約9回に一度の割合で初当り回数が8回になることを意味する。
3200回転まわしたうち8回当たっているわけだから、初当り出現率は320÷8=1/400となる。
このように初当り10回単位で見ると、たった1回のハマリでは計れない中期的なヒキの状況が見えてくる。
上表をさらに読み進んでみよう。
確率分母の10倍まわしたときに、初当りが4回以下(1/800以下)になる確率は2.91%(約34回に一度の割合)になる。これはかなりヒキが悪い状態であり、初当り10回のうち大ハマリも一度や二度は含まれていることが多いだろう。「ステルスハマリ」どころかモロハマリといえる。
ステルスハマリに該当するのは初当り回数5~8回程度(1/640~1/400)であることが多い。全く引けないわけではないが、調子の悪い状態がある程度持続する。
そのステルスハマリの出現率はどれくらいなのか?
大当り確率分母の10倍まわした時、初当りが5~8回になる確率はなんと30.3%もある。3回に一度近くはステルスハマリの状態になってしまうのだ。
1000回転以上ハマる確率は4.37%…と前回計算してみせた。これ自体もそうレアな現象ではなく、誰がいつ遭遇しても全く不思議のないものだが、ステルスハマリに至ってはその何倍も出現しやすい、いわば日常茶飯事のような現象と言っていいだろう。
なお、上表は大当り確率1/320として計算したものだが、実は1/100だろうが1/500だろうが結果はほとんど同じである。つまり「確率10倍法」はほとんどすべての機種に当てはまる法則なのだ。
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