【パチンコ】甘過ぎて自主回収

【パチンコ】甘過ぎて自主回収

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デジパチとアナログ機の設計の違い

※本記事は<前編(パチンコ開発者が明かす「Pバベル5000」があまりにも辛くなってしまった原因)>の続きです。未読の方は、まずこちらからお読みください。

 


 

一方、役物機はどうでしょうか。

同一の製品が仕上がる金型を使っているとはいえ、1つ1つが別物として制作される役物なので、目にはわからないレベルで違いがある可能性がありますし、勿論、機械の寝かせや設置状況によっても役物への入賞率が変わったりします。気温や湿度、また島設備によってもホールの建物自体やその建設されているホールの地盤によっても違いが出てくる可能性は否定できません。

要は、役物機というのはその状況によって大きく変わる可能性があるわけです。

役物機はどのように開発して想定の確率を出す?

では、この状況によって変化する可能性がある役物機、メーカーはどのように開発して、想定の確率を出すと思いますか?

正解は、何度も何度も検証して試打をして、平均的な確率を出します。逆に言えば、この回数をこなして平均確率を出すこと以外で、役物機の確率を算出することはほぼ不可能なのです。

勿論、メチャクチャ頭の良い方々が物理学や確率論などを駆使した上に最新のプログラムで想定確率を算出することは不可能では無いかもしれませんが、先ほども申したように、最後は実際に設置してみてどのような動きをするか?という部分を確かめないといけません。

この役物確率を出す作業というのは、実は非常に大変です。そして、その想定役物確率を誤ってしまったメーカー(機械)が実は5年前にあったのを皆様覚えていますでしょうか?

その台とは豊丸のCR今日もカツ丼」です。

CR今日もカツ丼 豊丸
CR今日もカツ丼(豊丸/2018年6月)

この台はメーカーの想定役物確率と実際のホール設置時の確率が大きく違い、ユーザー側にとって「有利になりすぎた」ため、メーカー側の自主回収機となってしまいました。

 

<※ライター・虚心坦懐による、こちらの記事も注目!>
【パチンコ】甘過ぎて打てば勝てるランキング1位

 

このように、役物機は玉の動きを重要視した「遊び」や「面白さ」を持ちながら、ゴト行為を排除した役物機を作りつつ、役物確率というのを正確に把握しなければなりません。このゴト行為を完全に排除するというのが開発的に非常に難しいわけです。"玉の動きに制限を無くせば無くすほど(玉の動きに遊びを出せば出すほど)ドツキなどのゴトがやり易くなってしまう"というジレンマがあります。

 

これは余談ですが、Daiichiの「CR天下一閃」はこれが素晴らしいのです。

CR天下一閃4500(Daiichi/2016年)
CR天下一閃4500(Daiichi/2016年)

玉の動きというのを十分に楽しませつつ、ドツキゴトなどがほぼできないような玉の動きになっています。この発想力こそが天下一閃がスマッシュヒットした理由の1つでもあるわけですね。

Pバベル5000が辛すぎる理由

ここでようやく、一番最初の話題に戻ります。Pバベル5000が辛すぎる理由。それは、完全なる玉の動きを重視した役物機だからともいえます。

CR今日もカツ丼の例でもお話した通り、想定よりも甘くなりすぎるとメーカーは自主回収の上に最悪は営業補償をしなければならない可能性があります。これは役物機をリリースするうえで考えなければならないメーカーのデメリットであるわけですよね。そう考えると、少し想定よりも辛めに機械を作れば「一番最悪のケース」を避けられるという狙いがあったのでは?と推測するわけです。

実はここ最近にリリースされた役物が搭載された機械は、想定シミュレーションが辛い機械が多いのですが、それらの理由の1つとして上記のようなことがあるというのも考えられるわけです。

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